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賃上げ促進税制とは?要件や税額控除の繰越について解説

中小企業にとって、賃上げは大きな負担となります。

しかし、ある制度を利用することで、この負担を大きく軽減できる可能性があります。

本記事では、賃上げ促進税制について解説していきます。

賃上げ促進税制とは

賃上げ促進税制とは、所得拡大促進税制を前身として、現行は202441日から2027331日の間に、企業が国内の従業員に対して給与等の支給額を増加させた場合や、教育訓練費に投資した場合に、その増加額の一部または教育訓練費の額の一部を法人税額から控除できる税制上の優遇措置です。

この税制優遇を受けるには、給与総額の増加率など、いくつかの厳格な要件を満たす必要があります。

賃上げ促進税制の要件

企業が賃上げ促進税制の適用を受けるためには、基本となる適用要件を満たした上で、さらに高い水準の控除率を得るための上乗せ要件が設けられています。

制度の適用要件

資本金1億円以下、または従業員数2,000人以下の中小企業がこの税制優遇を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

 

  • 国内雇用者に対して給与等を支給していること
  • 給与総額の増加率が前事業年度に比べ5%以上増加していること

 

この2つの基本要件を満たすことで、制度の適用対象となります。

上乗せ要件

基本要件に加え、以下の要件を満たすことで、税額控除率が上乗せされ、より大きな税負担の軽減を受けることができます。

 

  • 給与総額の増加率が5%以上であること
  • 教育訓練費の増加率が過去1年間の平均より5%以上増加しており、給与総額の05%以上であること
  • 次世代育成支援対策推進法、または、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の2段階目以上の認定を受けていること

 

 これらの要件をすべて満たすことで、税額控除率を最大45%まで高くすることができます。

税額控除の繰越とは

税額控除の繰越とは、企業が本来利用できる税額控除の金額が大きすぎて、その事業年度の法人税額から控除しきれなかった場合に、その節税メリットを将来の事業年度に持ち越せるようにするためのルールです。

控除しきれなかった金額は、最長5年間にわたって繰り越すことが認められています。

ただし、繰越額を翌期以降に実際に利用して控除を受けるためには、その控除を受ける事業年度において、その法人の雇用者給与等支給額が前事業年度の給与総額を超えていることという要件を満たす必要があります。

つまり、持ち越した優遇を利用する年にも、継続的な賃上げが行われていることが求められます。

まとめ

賃上げ促進税制は、企業が従業員の給与を増やし、教育訓練に投資した場合に法人税の税額控除を受けられる制度です。

制度を利用したり、控除率を増やしたりするためには、厳格な適用条件をクリアする必要があります。

制度の利用を検討している方は、当事務所までご相談ください。

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